業界コモンセンス

今日、某Web制作会社が主催しているWebマスターの養成講座を受講してきた。色々と学ぶことが多く、非常に興味深いものだった。

その感想はおいといて、今日のエントリーは、授業の冒頭であったこんな話から。それは、うちら業界の人間が当たり前にやっている事を見直そうよというお話。例えば、お問い合わせの入力フォーム。大抵の場合、入力内容に不備があると、エラー画面になるのだが、問題はそのエラーメッセージ。赤字で「エラーが発生しました。」はないだろうと。もし店頭であれば、店員は間違いなく「恐れ入りますが、こちらの項目をご確認いただけますでしょうか?」と丁寧な一言でお客に確認させるはず。「エラーが発生しました。」というメッセージは、システムの都合上の話であって、お客に対しての言葉使いではない。

これは飽くまで一例だが、そんな制作側では当たり前に思っている事、つまり常識も一歩引いてみるとそうでもない事は多い。

講座の帰り、某家電量販店に寄って帰った。PCにUSBで差し込んで使える無線LANのアダプタが欲しかったのだ。家のネットは有線なので、DSやiPod touchでネットができない。これが欲しかった。

PC関連のフロアまで行くが、どこにあるかさっぱり分からない。早速店員に聞くが、まず一人目の対応。「PCにUSBで差し込んで使える無線LANが使えるやつってありますかね?」と聞くと、大声で復唱。しかも疑問系。明らかに「こいつ何言ってんだ?」的な返し。そこまで伝え方が間違っていたのだろうか。正確には「無線LAN」ではなくて、「Wi-Fi」なのかもしれない、それともまた違う言葉なのかもしれない。一応Web業界で働き、毎日インターネットを使っているが、専門用語に対しての知識はあまりない。「モデム」も「ルーター」も「LAN」も、どれも何となくでしか分かっていない。実際そんなものである。その言葉すら知らない人は世の中にはたくさんいる。

その後、売り場まで連れて行ってもらったのだが、そこは無線LANルーター用のUSB受信機が置いてあるコーナーだった。要は、それらは無線でネットをやるための親機(ルーター?モデム?)と子機(USBでPCに差し込むもの)のセット商品であり、オレが欲しいのは、その子機が無線LANの役割をするものである。どうもいまいち伝わってない。

そこで事情を説明をすると、店員は「あー、(店員の)言い方が悪かったですね・・・」とオレをあしらい、そこにある商品の説明を始めた。「だからこの商品はいらないんだよ」と思いながらも説明は続き、オレが再度事情に合う商品があるかと尋ねると「ない」と言われ、終了に至った。でも、あるはずなのである。

その後、自力で探してみると、差し込んで無線LANが使えるUSBやPCカードは隣の列にあった。あるじゃん。「これだよ、これ。あの店員に教えてやろうかな・・・」と近づくも、いざ手に取ってみると全部微妙に違う。パッケージの裏に「DSができる!」と書いてあるのもあれば、「PSPができる!(DSには対応していません。)」というのもある。見た目はほとんど一緒だが、一歩間違うと家で後悔する羽目になる。どれがどれだか分からない。

恐る恐る、今度は違う店員に聞いてみる。事情を説明し、どの商品を買えばいいかと聞くと「いや、iPod touchはできないですよ」とあっさり言われてしまった。DSはできても、iPod touchはできないという違いがいまいち分からなかったが、店員のあまりの素っ気なさにやる気をなくし、諦めて店を出た。

今日は二人とも外れだった。でも、あのフロアは何も今日に限った事ではない。説明がたどたどしいとエラい目に遭う。でも残念な事に、PC関連の商品は専門的過ぎて、説明がたどたどしくならざるを得ない。カメラ売り場もそう。店員にとって、常識である専門用語や仕組みも、お客にとってはそうではない。お客は欲しい商品が見つかればそれでよく、専門用語などどうでもいいのである。別に知識がない事を威張っているのではない。あのフロアで店員と接すると、いつも試練を受けているような気がしてならない。ましてやサービス業である。レジの店員が気味が悪いくらい愛想がいいのは、それに対するお詫びなのだろうか。フロアの店員に半分分けてあげて欲しい。

Web制作という職業も、クライアントとの関係においてはサービス業でもある。自分たちにとっての常識も、畑違いの相手にはそうではない。ましてやサービスというフィルターを通せば、こちら側の常識や専門用語を相手に伝える努力が必要になる。家に帰る途中、講義冒頭の内容と店での出来事が何となくリンクした。

そう言えば、学生時代の友達に「それ、デフォルトで付いてるよ」なんて言ってるが、思えばあれも伝わってなかったりするのである。

COMMENTS (7)

そう、私たちにはわかりません。
そして「エラーが発生しました」も正直ムカツク。
電気屋の店員はそればっかやってるんだから知ってて当たり前。
自分の畑だからってエラぶり過ぎ。
まあそこでしか発揮できないからこそなんだろうけど・・・
女の子はまだ「分からない」で済むけど、男の子はちょっとカッコ悪い気がして、あまり分からないとか言えないんだろうな・・・

ノリちゃん

10 Feb 2008, 13:33

大人数がかかわる仕事になると、同業者の間でも食い違いますよね。ほとんどの場合間違いの始まりは専門用語の理解が人によって違っていることだったりするのですが・・・。

この前、たとえばwebで懸賞をやるという案が出て景品をどうしようって話になりました。その懸賞の景品そのものの言い方が:
・ノベルティ
・インセンティブ
・オファー
・・・と、担当する部署によって言い方がばらばらだったのはさすがに焦りました。

tats

10 Feb 2008, 14:13

耳の痛い話ですね。
法律用語も普段聞きなれない言葉の連発だから,そんな苦情がしばしばあります。
「専門用語を使うな!答えがわかればいい。」
専門用語を専門用語のまま使ってしまう人って,一見知識がありそうに見えるけど,むしろその逆。
個人的にはそう思っています。
お客さんから質問されたとき,瞬時にわかりやすく説明できるほど,その用語に対する詳細な理解ができていない,または,自分では一応理解しているつもりだけど,いざ聞かれると自信がないから確定的な物の言い方ができない。
判例,通説,学説,先例。
そもそも様々な見解が世の中にあり,あいまいなまま記憶していることもあるし,少数説を信じまくっているときもあります。
少なくとも俺が同じような苦情を言われたときは,理由はそんな感じでした。
ちょっと感じが悪く見えてしまうのは,やや痛いところをつかれているから面倒になってしまうんじゃないのかなぁ。ましてや,相手(客)が多少知識がありそうに見えると,店員はもうATフィールド全開です。
日々見直しながら進んでいけたら素晴らしいですね。
俺も,反面教師で自己研鑽に励みます。

ハルパーク。

10 Feb 2008, 21:59

>ノリちゃん
相変わらず、毒舌ぅ。
オレは分からないってはっきり言っちゃうけどね。
それでも、PC関係は分からない事が多い・・・。

>tatsくん
やたら横文字多いからね。時々知らない単語がカタカナで登場したりするから驚き。

あと、クライアントとやり取りするのも難しいよね。特に電話とかヒドい。分かってるだろうって思って説明してたら、最後に相手が全然違うページ見てた事が判明とか。

>ハルくん
いやー真面目なコメントありがとう。
業種によって違うから一概に言えないと思うけど、相手に分かるように簡単に説明できるって、その人がちゃんとその事分かっている事だからね。しかも、接客(お客さんが絡む)となると、その知識、プラス、サービスの心ってのも必要になるからね。知識はあっても無愛想じゃダメだし、愛想が良くても何も答えられないんでもしょうがないし。大変でございますな。

トツカ

13 Feb 2008, 00:05

にゃぎ

13 Feb 2008, 10:57

>にゃぎさん
リンクありがとうございます。
amazonで買いましたよ。

トツカ

14 Feb 2008, 00:50

アフィリエイトコードいれておけばよかった・・・

にゃぎ

14 Feb 2008, 01:19

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ウェブデザイナー トツカのブログ。FICC inc.の人。1981年生まれ。続きはこちら

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